ふでともかきかた教室 美しが丘西の志方和蓮と申します。
本日は毛筆や硬筆で字を書く時の姿勢について考えたいと思います。
書道を始めて間もない時、子供が最初に指摘されることの一つは「姿勢を正しましょう。」ということです。私が小学生の時もそのように先生からご指摘を受け、理由はよく分からないまま何も疑わず姿勢を正していました。
その頃の私は、正しい姿勢で書くことはお行儀良くすることだと想像していました。
しかしながら、実は姿勢を正して書くことにはしっかりとした根拠があることに気づいてからは、お稽古のなかで子供達に「姿勢を正しましょう。」と声を掛ける時には、その理由も添えることにしています。
まず、字を正しく美しく書くためには書き手の身体が紙の正面を向いている必要があります。そうすることで、字の中心を捉えやすくなり、紙の縦横の中心に字を配置することができます。
次に、紙と目の距離は手のひらふたつ分ほど離し、机とお腹との距離はにぎりこぶしひとつ分ほど離すことで、視野が広くなります。そうすることで字の点画など細部だけでなく字の外形、さらに紙やお手本などの全体を把握することになりますので、字のバランスが整ってきます。
また別の機会に、「筆を立てましょう。」の根拠についても取り上げてみたいと思います。
ふでともかきかた教室 美しが丘西 志方和蓮